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Sophie Thun / Trails and Tributes
  • Sophie Thun / Trails and Tributes

    Sophie Thun(ソフィー・トゥン)は現在、(自己)表現という美術史的伝統を扱うと同時に、写真というメディアを多面的に考察しています。そして、彼女はイメージとアイデンティティの構築を可視化するために、写真表現のあり方を探求しています。確信を持ち、実験に意欲的に取り組む彼女は、ミューズや モデルといった従来の女性像に疑問を投げかけ、既存の権力構造を打破する芸術的作品によってコントラストを生み出しています。

    本書、そして本書と同タイトルで開催されたヒルデスハイム美術館での展覧会「Trails and Tributes」では、2011年に死去したアーティスト、Zenta Dzividzinska(ゼンタ・ジヴィチンスカ)のアーカイヴからの写真を使用しています。トゥンは、リガでのリサーチ滞在中に、このラトビア人写真家の作品と出会い、これらを芸術的な解釈をもって引用しました。 生前、リガのフォトクラブに所属していた僅か2名の女性のうちの1人であり、不遇な環境により、今日まで広く公開されることを拒まれ、評価を得る舞台に立つ機会すら得られなかったたゼンタ・ジヴィチンスカの写真を可視化し、公開する試みをしています。

     

    Sophie Thun(ソフィー・トゥン1985年生、オーストリア ウィーン在住)

    主にアナログ写真の技法、空間、プロセス、そして制作と展示の条件を駆使しながら作品を制作。彼女の作品は、ヨーロッパ美術史におけるセルフ・ポートレートの文脈と深く繋がっており、16世紀にまでさかのぼる文献を織り交ぜつつ、そこから現代の若く意欲的な芸術家たちが、今日まさに直面している芸術システムにおいての不遇な状況へまで焦点を当てていきます。

    トゥンは制作の多くの時間を暗室で過ごし、印画紙に直接自身の身体を接触させます。これにより、彼女は影や痕跡を作り出し、それらを新たなイメージとして取り込み、空間において複雑な配置へと変化をさせていきます。写真作品へ直接的に手を加えることで、彼女の芸術的表現手段の原点である絵画が常に認識され、視覚化されるものとなっています。

     

    出版社 publisher:VERLAG FÜR MODERNE KUNST

    刊行年 year:2023

    ページ数 pages:80

    サイズ size:270x 210mm

    フォーマット format:Softcover

    言語 language:English

    付属品 attachment:

    状態 condition:New

      ¥4,180価格
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